○交通法規に違反した者及び交通事故を起した者に対する処分の審査規程
平成15年3月3日
訓令第1号
(目的)
第1条 この規程は、渡島西部広域事務組合職員(以下「職員」という。)が車両の交通事故により道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)に違反したとき又は人を死傷若しくは物を損壊したとき(以下「交通事故等」という。)これに対する処分が公平で適切なものであることを期するために、職員の懲戒の手続及び効果に関する条例(昭和45年10月1日条例第15号)の実施に関する基準として定めるものである。
(対象となる交通事故等)
第2条 この規程の対象となる交通事故等及び届出義務とは公務又は公務外を問わず法第2条第1項第8号による車両の交通によるものとする。
(1) 反則点数3点以上を受ける行為をした場合
(2) 死傷事故及び物損事故(自損事故を除く。)に係る場合
3 前項に規定する報告義務を怠たり、その事案が後日判明した場合は、報告義務違反として審査時に査定のうえ、加重して処分する。
(審査の原則)
第3条 交通事故等の審査にあつては、過去における交通事故等(その者の直接の責任により処分を受けたことをいう。)の有無並びに司法当局(警察署、検察庁、裁判所をいう。)の判定及び決定等を総合的に勘案して交通事故等審査委員会の判断により決定するものとする。
(交通事故等審査委員会)
第4条 交通事故等審査委員会の委員長は、副管理者とし、委員は次の者をもつて組織する。
事務局長、事務局次長、消防長、消防本部次長、消防署長及び衛生センター長
2 交通事故等審査委員会に参考人として、交通事故等を起こした職員若しくはその職員の管理、監督者の出席を求めることができる。
(審査の区分)
第5条 審査は次の区分により行う。
(1) 無免許運転、酒酔運転(含酒気帯)、速度制限違反(一般道路30km以上、高速道路40km以上)(以下「三悪」という。)
(2) 三悪以外の違反及びこれによる事故並びに違反の伴わない交通事故(以下「普通事故」という。)
(三悪事故の処分)
第6条 三悪事故は、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第29条に基づき交通事故等審査委員会が内容調査のうえ次の区分により処分する。
(1) 違反のみの場合
ア 三悪をあわせて行つた場合 免職
イ 無免許で酒酔運転を行つた場合 免職又は停職
ウ 無免許で酒気帯び運転を行つた場合 免職、停職又は減給
エ 無免許で速度制限違反を行つた場合 免職、停職又は減給
オ 無免許の場合 停職又は減給
カ 酒酔運転で速度制限違反を行つた場合 免職又は停職
キ 酒気帯び運転で速度制限違反を行つた場合 免職、停職又は減給
ク 酒酔運転の場合 免職、停職又は減給
ケ 酒気帯び運転の場合 停職、減給又は戒告
コ 速度制限違反(免許取消)の場合 停職又は減給
サ 速度制限違反(免許停止)の場合 減給又は戒告
シ 上記以外の速度制限違反の場合 戒告又は訓告
(2) 飲酒運転等で事故を伴つた場合
ア 酒酔運転で人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職とする。
イ 酒酔運転で人に傷害を負わせた職員は、免職又は停職とする。この場合においては事故後の救護を怠る等の措置義務違反をした職員は、免職とする。
ウ 酒酔運転で物に損壊を与えた職員は、免職、停職又は減給とする。
エ 酒気帯び運転で人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職又は停職とする。この場合において事故後の救援を怠る等の措置義務違反をした場合は、免職とする。
オ 酒気帯び運転で人に傷害を負わせた職員は、免職、停職又は減給とする。この場合において措置義務違反をした職員は、免職又は停職とする。
カ 酒気帯び運転で物に損壊を与えた職員は、停職、減給又は戒告とする。
(3) 飲酒運転等以外で人身事故を伴つた場合
ア 人を死亡させ、又は重篤な傷害を負わせた職員は、免職、停職、又は減給とする。この場合において措置義務違反をした職員は、免職又は停職とする。
イ 人に傷害を負わせた職員は、減給又は戒告とする。この場合において措置義務違反をした職員は、停職又は減給とする。
(普通事故の処分)
第7条 普通事故は次の区分による。
(1) 違反のみの場合
ア 交通反則金通告制度の対象となる反則行為。ただし、反則点数(含累積)が2点以下の場合は除く。注意又は厳重注意若しくは訓戒
イ 運転免許の停止及び取り消しを受けた者 訓告又は戒告
(2) 事故を伴つた場合
ア 事故の軽、重の判定は、責任度及び加害度の2つの基準により点数制によつて行う。
イ 責任度及び加害度の点数は、次の区分による。
(ア) 責任度
① 運転者として十分注意して全く責任がないと認められるとき 0点
② 両者に責任があり、相手方の責任が大きいと認められるとき 5点以下
③ 両者に責任があり、その度合が同等であると認められるとき 10点以下
④ 両者に責任があり、職員の責任が大きいと認められるとき 15点以下
⑤ 相手方に責任がないと認められるとき 20点以下
(イ) 加害度
① 人が死傷した場合
((ア)) 軽傷のとき 15点
((イ)) 重傷のとき 25点
((ウ)) 死亡のとき 40点
② 物、その他に加害のとき 5点
(3) 処分は、項目ごとに採点した合計により次のとおりとする。
ア 注意 25点~29点
イ 厳重注意 30点~34点
ウ 訓戒 35点~39点
エ 訓告 40点~49点
オ 戒告 50点~59点
カ 減給 60点~65点
(死傷事故の場合の救護等措置義務違反を伴つた事故の処分)
第8条 死傷事故の場合の救護等措置義務違反(以下「ひき逃げ」という。)又は物損事故の危険防止等措置義務違反(以下「あて逃げ」という。)を伴つた事故については、前条の規定にかかわらず、次の基準によるものとする。
事故区分\違反の種別 | ひき逃げ | あて逃げ |
第5条(2)による事故 | 減給又は停職 | 戒告又は減給 |
(過去に交通事故等があつた者の加重処分)
第10条 過去1年以内に交通事故等で処分を受けたことのある者が、再び交通事故等を起したときは、その交通事故等に該当する処分の次に重い処分とする。
(処分を受けた者に対する昇給号俸の取扱い)
第11条 この基準により処分を受けた者に対する昇給号俸の取扱いは、次により行うものとする。
(1) 戒告 3号俸以内
(2) 減給 1ケ月~3ケ月の場合 2号俸以内
4ケ月~6ケ月の場合 1号俸以内
(3) 停職 0号俸
(監督者の処分)
第12条 交通事故等が公務上のものであるときは、交通事故等の状況に応じ、その者の第1次管理、監督の地位にある者を次の区分によつて処分し、それ以上の管理、監督者については、第1次管理、監督者の処分に準じて、そのつど決定する。
(1) 訓戒又は訓告のとき 厳重注意
(2) 戒告又は減給のとき 訓戒
(3) 停職のとき 訓告
(4) 免職のとき 戒告又は減給
ただし、運転者が死亡した場合にあつては「運転者が生存していると仮定して受ける処分」と読み替える。
(教唆、幇助、同乗者の処分)
第13条 交通事故等を起した者以外であつても次のとおり処分する。
(1) 教唆又は幇助したと認められるとき 運転者と同等の処分
(2) 同乗しておりながら運転者に注意しないと認められるとき 運転者と同等の処分若しくは一段下位の処分
ただし、運転者が死亡した場合にあつては「運転者が生存していると仮定して受ける処分」と読み替える。また職員以外の者の運転により交通事故等を起こした場合にあつては「運転者を職員と仮定して受ける処分」と読み替えて、同乗者である職員を処分する。
(救済措置)
第14条 第11条の規定により昇給号俸を抑制された者の昇給号俸の取扱いについては、処分を受けた日の翌日から起算して次に掲げる期間内に再び交通事故等を起こすことなくかつ、良好な勤務成績であつたと認められる場合は、その者の昇給期間を次のとおり短縮するものとする。
(1) 戒告にあつては12ケ月間(短縮期間を3ケ月)
(2) 減給にあつては15ケ月間(短縮期間を6ケ月)
(3) 停職にあつては18ケ月間(短縮期間を9ケ月)
附則
1 この規程は、平成15年4月1日以後に発生した交通事故等から適用する。
2 平成15年4月1日前に発生した交通事故等の処分は、なお従前の例による。
附則(平成16年5月25日訓令第1号)
この規程は、公布の日から施行する。
附則(平成18年11月1日訓令第3号)
この規程は、平成18年11月1日から施行する。
附則(平成20年3月7日訓令第4号)
この規程は、平成20年4月1日から施行する。
附則(平成24年11月22日訓令第1号)
この規程は、平成24年12月1日から施行する。
附則(平成27年4月1日訓令第1号)
この訓令は、公布の日から施行する。
附則(平成29年3月21日訓令第4号)
この規程は、公布の日から施行する。
附則(平成29年8月7日訓令第7号)
この訓令は、公布の日から施行し、平成29年4月1日から適用する。